ドイツのスイーツと言えばバウムクーヘン。と思われがちですが、ドイツではバウムクーヘンはそれほどメジャーではなく、おいしいバウムクーヘンのお店を探すのはなかなか困難です。バウムクーヘンはむしろ「日本人に大人気のアレ」という感じ(笑)今回は、ミュンヘンのバウムクーヘンの名店「クロイツカム(Kreutzkamm)」の店舗・カフェについてご紹介します。
クロイツカムの長~い歴史をざっくりまとめると…
クロイツカムは1825年にドイツの東側、ザクセン州の州都ドレスデンでJeremias Kreutzkammによって作られた老舗のコンディトライ(Konditrei、菓子店)です。クリスマスツリーに飾るためのフランスのチョコレートを安価に提供することを掲げた、クリスマス菓子をメインとしたお店でした。お菓子は大変好評を博し、1867年にはザクセン王室御用達の称号を与えられました。
1945年、第二次世界大戦の影響でドレスデンの店舗をクローズした4代目Fritz Kreutzkammは、1950年にミュンヘンのBurgstraßeに小さなカフェを開きました。1954年にはもう一つのカフェをMaffeistraßeにオープンさせました。さらに1961年にはMaxburgstraßeに新たにカフェを開きました。2つめ、3つめの店舗は現在も営業しています。
Fritz Kreutzkammの死後、東西ドイツ統一後、1993年にFritzの妻Friederikeと娘Elisabethがドレスデン旧市街に再びカフェを開きました。
2017年で創業なんと192年!Kreutzkamm一家、続けてくれてありがとう!
現在、ミュンヘンのクロイツカムの店舗は2つ
現在、ミュンヘンには2つのクロイツカムの店舗があります。どちらもカフェ併設、一日中ケーキが食べられます!
有名なのはミュンヘンのショッピング街の中心地にあるMaffeistraßeのお店です。ZARAの近くですね。アクセスしやすいので、バウムクーヘンを求めて日本人客がたくさん来店しています。こちらのお店、ちょっと小さめなのでカフェでゆっくりするには少し向いていません。小さなお店の入り口を入ってすぐにショーケースと狭い通路があり、奥がカフェスペースです。店員さんは日本人に慣れているので、バウムクーヘンを購入するのにはとっても向いています。バウムクーヘンはショーケースにたくさん置かれているので、指をさしてお願いすればOKです!
ゆっくりお茶をしたり、バウムクーヘン以外のお菓子も色々購入したい時には地方裁判所近く(というかほぼ同じ建物)のPacellistraßeのお店がおすすめ。お店が広く、ガラス張りなので明るく、ゆっくりとお茶もお食事も楽しめると思います。通りに面した席も、奥の中庭に面した席(下の写真)も、いつも地元の人や裁判所のある建物のオフィスの人で賑わっていますが、広いので席の心配はないと思います。ダルマイヤー(Dallmayr)のカフェのような混雑感はありません。こちらは広い分、ショーケースに色々なお菓子がひしめいており、見るだけでも楽しいです。バウムクーヘンの入った大きな缶にはちょっと惹かれました(持って帰るの大変だけど!)。
カフェ・クロイツカムのおすすめメニュー「バウムクーヘントルテ」
そんな両カフェでおすすめのメニューはバウムクーヘンをケーキにした「バウムクーヘントルテ」です。2層になっていて、奥はバウムクーヘン、手前はバウムクーヘンとクリームのような生地が混ざっている感じで食感の違いを楽しめます。ケーキはショーケースの前で選んで、席で食べたい旨を伝えて下さい。ケーキの種類は豊富なので迷ってしまいますね!
また、バウムクーヘンをカットしたもの(バウムクーヘンシャイベ)も食べられます。ドイツのバウムクーヘンは薄く削ぐように切って食べるのですが、そんな本場風に切ったバウムクーヘンを食べてみるのもいいかもしれません。
もちろんドイツのカフェなのでサンドイッチのような軽食も朝ごはんも食べられます。普通にカフェとして利用している地元客で賑わっています。
おみやげはもちろんバウムクーヘン
おみやげにはもちろんクロイツカムと言えば!のバウムクーヘンがおすすめです。バウムクーヘンはチョコレートコーティングのものと、砂糖コーティングのものの2種類。どちらもちょっと固めで不思議なハーブのようなフレーバーが効いていて癖になる味わい。コーティングのチョコレートはかなり甘いので、日本人には砂糖コーティングタイプがおすすめです。バウムクーヘンの大きさは様々ですが、リングのような1山タイプから購入でき、3山、5山、もっと大きいものまで色々選べます。プラスチックの箱に入れてくれるので、型崩れを気にせずに日本へのお持ち帰りできます。オンラインショップでは現在、3山(300g)の砂糖コーティングタイプが14.2€でした。
こちらの写真(暗くてすみません)の右奥が砂糖コーティングタイプの3山(箱ではない簡易包装)、手前が1山(大きく見えますが直径は一緒です)です。1山タイプはおみやげにもぴったりですね。ちなみに左奥はベルリンのブッフヴァルト(Buchwald)のバウムクーヘンです(こちらもおすすめです!ベルリンに行かれたらぜひ!)。
クロイツカムは元々、クリスマス菓子のお店でした。クロイツカムのシュトーレンはクラシックなレシピと良質な原料を使用しており、とっても人気があります。マジパン入り、レーズン入り、アーモンド風味など種類も豊富。季節ものなのでクリスマス前に訪れた際にしか入手できません。見かけたらぜひ!(本場のシュトーレンはとっても大きいので覚悟して食べて下さい)
Café Kreutzkammの概要
Café Kreutzkamm
Maffeistraße 4, 80333 München
Phone: 089/ 29 32 77
月ー金 8:00–19:00
土 8:30–19:00
日祝 12:00–19:00(5~9月は日祝休)
Café Kreutzkamm, Maxburg
Pacellistraße 5, 80333 München
Phone: 089/ 22 880 300
月ー金 7:30–18:00
土9:00–18:00
日祝休